留学から就労ビザに変更できる人・できない人の違いとは?行政書士が判断基準をわかりやすく解説

「内定はもらえたけど、就労ビザに本当に変更できるのか不安」
「友人は通ったのに、自分は大丈夫?」

留学生からこのような相談を受けることは非常に多くあります。

結論から言うと、
留学から就労ビザに変更できるかどうかは、明確な“差”があります。
そしてその差は、本人が思っているポイントとは違うことがほとんどです。

この記事では、在留資格を専門に扱う行政書士として、
変更できる人・できない人の違いを具体的に解説します。


そもそも「留学」から就労ビザに変更するとは?

留学生が卒業後に働く場合、
在留資格「留学」から、就労可能な在留資格へ変更する必要があります。

代表的な在留資格は
「技術・人文知識・国際業務」です。

この変更は「内定がある=自動的にOK」ではなく、
入管による審査を受ける必要があります。


変更できる人の共通点① 学歴・専攻と仕事内容が一致している

最も重要なポイントです。

変更できる人は、

  • 大学・専門学校で学んだ内容
  • 就職後の仕事内容

この2つに明確な関連性があります。

例(変更できる可能性が高い)

  • 経済学部 → 企画・マーケティング・営業戦略
  • 情報系専攻 → ITエンジニア・システム開発
  • 語学系専攻 → 翻訳・海外取引・通訳業務

一方で、
「とりあえず正社員だから」「会社が必要としているから」
という理由だけでは足りません。

どういう業務を行うのか、どういうことを学んできたのか、どういう関連があるのかなどを説明する必要があります。


変更できない人の特徴① 仕事内容が誰でもできる業務

変更できないケースで多いのが、

  • 雑務が中心
  • 単純作業が多い
  • 専門性が説明できない

例えば、

  • 書類整理
  • 電話対応のみ
  • 工場作業や現場作業が中心

これらは在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」では、
主たる業務がこれらの場合、対象外と判断されやすいです。

ポイントは、
👉「その仕事は、その人でなければならない理由が説明できるか」

です。


変更できる人の共通点② 業務内容が具体的に説明できる

変更できる人は、

  • 1日の業務内容
  • どんな知識を使うか
  • 日本人社員との役割の違い

これらを具体的に説明できます。

一方、変更できない人は、

  • 業務内容が曖昧
  • 「会社の指示による業務」など抽象的
  • 実態が見えない

書類上の表現一つで、入管の印象は大きく変わります。


変更できない人の特徴② 給与が不自然に低い

就労ビザは「専門的・技術的職種」です。
そのため、報酬も重要な審査対象になります。

変更できないケースとして、

  • 最低賃金ギリギリ
  • フルタイムなのに極端に低い給与
  • 日本人社員と比べて明らかに低い

といった場合、
「専門職として雇われていない」と判断される可能性があります。


変更できる人の共通点③ 会社側の体制が整っている

本人に問題がなくても、
会社の状況次第で結果が左右されることがあります。

変更できるケースでは、

  • 事業内容が明確
  • 売上や実績が安定している
  • 外国人を雇用する理由が説明できる

逆に、

  • 設立直後
  • 実態が見えない
  • なぜ外国人を雇うのか説明できない

場合は、慎重な対応が必要です。


変更できない人の特徴③ 申請準備が遅い・雑

意外と見落とされがちなのが「準備」です。

変更できない人は、

  • 卒業直前に慌てて申請
  • 必要書類をよく理解していない
  • 説明不足のまま提出

一方、変更できる人は、

  • 早めに準備を始めている
  • 自分の状況を整理している
  • 不安点を事前に潰している

申請の質=結果と言っても過言ではありません。


「自分はどちらか分からない」と感じたら要注意

実務上、最も危険なのは
「たぶん大丈夫だと思う」という判断です。

  • 友人が通ったから
  • ネットで似た事例を見たから
  • 会社に任せているから

これらは根拠になりません。

在留資格はあくまで個別審査です。


行政書士として伝えたいこと

留学から就労ビザへの変更は、
「できる人」と「できない人」がはっきり分かれます。

ただしそれは、
能力や努力の問題ではなく、
条件の整理と説明の問題であることがほとんどです。

少しでも不安がある場合は、

  • 本当に変更できる条件を満たしているか
  • 今の申請内容で足りるのか

これらを申請前に一度整理することをおすすめします。